2009.11.17 Tuesday
インサイトのエコドライブ術を考える
以前、私がレンタカーを借りてインサイトを運転した時、初めての長距離ドライブにも拘らず27Km/Lの燃費を叩き出せた理由は
1.レンタカー会社がインサイトのメンテをしっかりやっていた。 2.不要なオプションが何も付いていなかった。(ナビだけでした) 3.日頃からホンダのCVTでエコドライブを実践して来たノウハウがある。 4.インサイトの実力はもっと高いところにある。 等が考えられますが、インターネットでインサイト関連記事を見ると思った程燃費が伸びないとか、インテグレーテッド・モーター・アシスト(IMA)の制御に不満のある方が多く見られます。 しかしよく考えてください。インサイトの10・15モードは30Km/Lですが、この10・15モードの中に急加速のモードは含まれていません。 つまり、わずかなモーターアシストだけでこの燃費を達成しているのですから、ほとんどエンジンだけの性能と言えるでしょう。 実際には空気や路面の抵抗、オイル類の汚れによる摩擦抵抗増加、荷物積載やメタボ蔓延による重量増加等がありますからそのままとは行きませんが、それに近い数字(70〜80%)はエンジンの性能だけでも達成可能という事が分かると思います。 ここで更にIMAの技術で、今までブレーキパッドの熱として捨てていた減速時の運動エネルギーを回生ブレーキで回収して、発進及び加速時に利用出来るようになった事で+αの燃費向上が出来るようになったのです。 まとめ:インサイトの燃費=エンジンの燃費+α(IMAによる減速時のロス削減分)。 ※ここでエンジンの燃費とはCVT付きエンジンの事であり、インサイトの大半の燃費(90%程度と考えます)を決定する部分。 この時点で、20Km/Lを切る様な燃費ならそれはIMA制御の所為ではなく、CVT付きエンジン車の運転の仕方に問題があることが分かると思います。 CVTの大まかな特徴と理由、利用法を書くと・・・ 1.加速時はエンジン回転の増加より少し遅れて速度が増加する。 ※エンジン負荷が大きくなるとギヤ比が低速側にシフトするため。 →つまりアクセルを強く踏み込むとパワーロスが発生します。 2.定速走行時は少ないパワーで速度を維持します。 ※エンジン負荷に応じた最適なギヤ比になるため。 →CVT車の燃費が良いのはこのため。 3.減速時はエンジン回転の減少より少し遅れて速度が低下します。 ※エンジン負荷が少なくなるとギヤ比が高速側にシフトするため。 →少ない回転数で速度が残るため40Km/h以上では最も燃費が良くなります。 4.アクセルの踏み込みが強い人はアクセルを緩めることにより速度が上がる事があります。 ※1と3の特性により同じ定速走行時でもエンジンの回転数が違います。 →定速走行時の燃料消費はエンジン回転に比例するため、速度が下がり始める直前までアクセルを緩める事。 また、IMAの特徴と利用法としては 1.減速時のロスを削減するシステム。 ※つまり減速時に回生ブレーキでエネルギー回収することが必要。 →油圧ブレーキは極力避けて、エンジンブレーキを多用すること。 2.IMAバッテリーは有限。 ※いつまでも充電したり、いつまでもアシストしたりは出来ない。 →発進及び加速時にはアシストが始まる所までアクセルを踏み込む。 →下り坂では必ず、平坦路でもこまめにアクセルを緩めて充電。 3.モーター走行は電力消費が大きいため限定利用が効果的。 ※バッテリー満タン時、回生ブレーキが効く様にするために利用する。 →平坦路や下り坂でアクセルを離して再びアクセルを軽く踏む。 4.アイドルストップは燃料消費0の救世主。 ※トロトロ運転を避けてしっかりアイドルストップさせることが必要。 →時速10Km以上でブレーキを踏まないとアイドルストップしません。 特に、上り坂の途中で充電モードに入り加速が重くなる事が多いとお嘆きの方は、IMA利用法1と2を実践してみてください。 |